レナウンは昔、有名なCMが多く流れていたこともあり、ご存知の人もいるかもしれません。最近は業績が低迷していることもありCMへの露出も少なく、知らない人のほうが増えてきたのかもしれません。
そのレナウンがコロナの影響で倒産してしまいました。コロナの影響だけではなさそうですが、レナウンが倒産するまでの経緯について調べてみました。
上場企業のレナウンが138億円の負債で倒産してしまいました。
民事再生法の適用を東京地方裁判所に申請しましたが、最近のレナウンの経営状態はどうだったのでしょうか?
レナウンは1902年、明治35年大阪の繊維卸売り業者として誕生していますが、100年以上経過している老舗企業です。
社名は1922年当時、繊維産業の先進国であったイギリスの皇太子が来日した際の巡洋艦の名前から付けられており、繊維業界の老舗せあったことは間違いありません。
アパレルメーカーとしては1990年にイギリスの「アクアスキュータム」を買収しておりバブル期が絶頂期でした。
バブル経済が崩壊後はユニクロなどの専門店に押されてデパートなどの売上が落ち込み業績は低迷していました。
リストラなどを繰り返しましたが、2010年には中国メーカーの傘下に入ったものの厳しい状況は続き昨年、主力ブランド「ダーバン」で67億円の赤字を計上しコロナの影響で自力での経営再建を断念することとなりました。
これだけの品質の商品を人の力の結集のもと作らていたのですが、時代の変化が早すぎたのか受け入れてもらえませんでした。
大型資本の傘下に入っても紳士アパレル、婦人アパレルの競争は厳しさを増し、振興勢力の台頭で古き良きブランドへは顧客が戻らかったのです。
レナウンのブランドにはどんなブランドがあったのか?
レナウンの歴代のブランドリストは以下の通りです。
【レディース】
- Arnold Palmer timeless(アーノルドパーマータイムレス)
- ensuite(エンスウィート)
- miroir de ensuite(ミロワール ドゥ エンスウィート)
- ensuite lumiere detoiles(エンスウィート ルミエール)
- Tokuko 1er Vol(トクコ・プルミエヴォル)
- ad addenda(エイディーアデンダ)
- CHARGE(チャージ)
- SIMPLE LIFE(シンプルライフ)
- ELEMENT OF SIMPLE LIFE(エレメント・オブ・シンプルライフ)
- LESTERA(レステラ)
【メンズ】
- D’URBAN(ダーバン)
- Arnold Palmer timeless(アーノルドパーマータイムレス)
- INTERMEZZO(インターメッツオ)
- STUDIO by D’URBAN(スタジオ・バイ・ダーバン)
- STUDIO by INTERMEZZO(スタジオ・バイ・インターメッツオ)
- ELEMENT OF SIMPLE LIFE(エレメント・オブ・シンプルライフ)
- EX-CLUB(イーエクスクラブ)
- bgr(ビージーアール)
- SIMPLE LIFE(シンプルライフ)
- HIROKO KOSHINO homme collection(ヒロココシノオムコレクション)
- 通勤快足(抗菌防臭機能靴下)
【ライセンスブランド】
- アクアスキュータムを除いて、メンズのみ
- Aquascutum(アクアスキュータム)
- Kinloch Anderson(キンロックアンダーソン)
2008年(平成20年)10月15日 全62ブランド中16ブランドを廃止することを公表した。
- A.A.R(アール)
- IXI:Z(イクシーズ)
- J.CREW(ジェイ・クルー ※ライセンス契約終了)など
たくさんのメジャーなブランドが並んでいますが、価格の安い国内外のブランドの台頭に押されて競争力を失っていきました。
ブランドビジネス、ライセンスビジネスの崩壊により中途半端なブランドは生き残ることができない時代になってしまったのです。
まとめ
レナウンといえば100年企業として有名ですが、100年経過しても今の時代は安定することはありません。
アパレル業界は競争の厳しい業界ですが、それ以上にコロナの影響は大きかったのかもしれません。
レナウンは毎年のように人員整理などリストラ続きでしたが、ブランドビジネスだけでなく新しい販売手法などが見いだせなかったことからの倒産だったのかもしれません。
中国の巨大資本をバックにしても新しい成長が見出せない限りは上場企業であっても厳しい時代なのかもしれませんね。
コメント